気になることはこれ その4
「母親」は文学において大きな存在であることは明らかであり、神話、宗教から精神分析学まで、母子関係を人間解明の基本に据え、多くの分析が行なわれ、様々の説がありますが、こういう母親像が生まれた社会的背景を非文学的、非哲学的に探ってみようと思います。
戦前の日本の社会において、女性が果す最も大きい役割は母親になることである、とされていたといってもいいすぎではないようです。
少なくとも民法などの法制上、女性は責任能力のある主体とはみなされませんでした。
結婚の一番大きい目的も、子孫を産み殖やすことだったそうです。
「夫婦は手段で親子は目的」という教育さえ行なわれたとか。